こんにちは。
BUHI 初めてのブログになります。 どうぞよろしくお願いします!!
今回は、BUHI017 モデルに使用した技術をご紹介いたします。
ベースはベルギー軍のデッドストックシューズです。
元々の製法は、”セメント製法”でした。
セメント製法とは、ただ貼り付けただけの製法ですので湿気で底が剥がれたり、底の張り替えは基本的にできない製法となっています。
そんな状態のデッドストックシューズを、現代風に履きやすく、なおかつ格好良くカスタムするために、なんと今回はハンドソーンウェルト製法に変更しました!!
”マッケイ製法なら可能かも?”と、思いますが、マッケイ製法だと中底に縫いをかけるので中底が傷みやすく繰り返しの張り替えには耐えられないのが現状なのです。
そこで、耐久性のあるハンドソーンウェルト製法を選択することにしました。
写真左:ハンドソーンウェルトの特徴でもある細革を縫いつけているところです。
写真右:左が元々のセメント製法を剥がした状態。真ん中がハンドソーンウェルトに変更して底の縫いが終わった状態です。
ここで少しハンドソーン製法の特徴を3つご紹介いたします。
①サイズ感が変わりにくい。
これは、直接底部分から縫込みをいれているので、コルクなどの詰め物を最小限にすることができるからです。その為、下沈みがあまり無くサイズ感が変わりにくい理由となっています。
②履き心地が良い。
靴にとっての履き心地はとても重要ですよね。こちらも直接底部分から縫込みをいれていることで底からアッパーを締め上げていることにより、ホールド感が良く、返りが良い靴になるので歩きやすく履き心地の良い靴になるということです。
③耐久性があり張り替えがきく。
細革を縫いつけたことで中底を傷めずに縫いつけられるので、張り替えがしやすく耐久性も抜群です。
ちなみに、こちらはグッドイヤー製法の底内部です。
グッドイヤー製法でも張り替えはききますが、中底に”リブ”というテープを貼り付けてから細革を縫い付けていきますので、テープが剥がれてしまったり、コルクを余分に埋めたりしなくてはいけないので、新品だと最初は底が硬く感じることがあります。また、フットプリントで足が沈み込むのでサイズ感が変わりやすいのもデメリットとなっています。
手縫い作業のため時間も手間もかかるハンドソーン製法の靴はやはりお値段も高価になってきますが、履きやすさや耐久性を考えると納得がいくような気がします。
さて、それではいよいよBUHI 017 モデル完成品のご紹介です。
写真左:スニーカーのような履き心地の 1994 model 26cm
写真右:無骨なギザ加工が特徴的な 1990 model 26cm
製法変更の技術は、BUHIならではの靴づくりの知識や経験があるからこその特殊技術となっております。
CUSTOM SHOES PLANNING BUHI